ロックなブログ

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Mr.Children 新作『REFLECTION』全曲解説(歌詞中心)1曲目『未完』

 

いよいよ昨日発売されましたミスチルの新作。今日より現代の詩人、桜井さんの歌詞の世界を中心に新作の素晴らしさを1曲づつお伝えします。

1曲目『未完』です。

 

曲調はミスチルらしいというか桜井さんらしい、アルバムの1曲目にふさわしい曲調でメロディも桜井節炸裂です。

音の部分でいうと「」でくぎられたサビの出だしが注目です。

『いっそ飛べない鳥の羽なんかもがれちまえばいい』

このところのボーカルがとても力強く、高いキーの部分の桜井さんは声が細くなる印象でしたが、このやけっぱちなフレーズの部分の歌はとても力強く歌われています。この部分の声は最近のボーカリストとしての進化ではないでしょうか?

 

 

さて歌詞の部分ですが、上記の『いっそ飛べない鳥の羽~』に部分が注目です。

「さぁ行こうか 常識という壁を越え」というフレーズから始まる曲で全編を通して困難にめげず進むというとてもポジティブな歌で、『いっそ飛べない~』のフレーズ以外は全て前向きな言葉でしめられています。

例えば「描くイメージは果てなく伸びる放物線」というフレーズなどです。

しかしこの 『いっそ飛べない鳥の羽なんかもがれちまえばいい』のかっこの部分だけがやけっぱちなフレーズですがこの部分がタイトルの『未完』にかかっているのだと思います。

しかしこの2回出てくるフレーズの後に続く言葉はこうです。

  • そう ぼやいてみたって未来は手を差し出しちゃくれない
  • そう ほざいてみたって試練は手を緩めちゃくれない

と続きだからユニフォーム脱いで自由を手に入れて進むという

風に続きます。

 

そして1コーラス~3コーラスのそれぞれの〆のフレーズは、この桜井さんが得意とする全ての人が共感出来て、とてもなじみやすい・・・しかし思いつくようでなかなか思いつかないキラーフレーズでしめられます。

『胸の中の約束の場所へ』

 

未完と名付けられた曲のタイトルが深い、今日をがんばる全ての人に届く1曲目にふさわしい元気の出る曲です。