ロックなブログ

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宇多田ヒカル 新作アルバム『Fantome』 全曲解説 9曲目『忘却(feat KOHH)』 そしてDJ KOHH(コー)について 宇多田が好きなKOHHの『結局地元』の歌詞も掲載!

 

本作はいろいろな方とのコラボも話題ですが、本題に入る前に本曲で実現したDJ KOHH(コー)について。

1990年生まれ、本名)千葉雄喜。ヒップホップ界でとても期待されている人のようです。韓国人の父と日本人の母の間に生まれて、少年時代からの経験をラップしてその詩に特に注目されています。

KOHH Official Site

宇多田ヒカルさんが大好きだということで話題にもなったようで、今回もそんな経緯を得て共演が実現したようです。

せっかくなので宇多田ヒカルさんが好きだというKOHHの『結局地元』という歌詞も掲載しておきます。

アメリカ育ちで日本に来てブレイクした宇多田さんのことを井上陽水さんがどこにいてもアウトサイダーという彼女の経験が歌によく出ているといっていました。

声も歌詞もサウンドも(大傑作の本作では特に)せつなく響くのはそんな彼女の人生経験が

 

反映されていると思います。

そんなこと思いながらKOHHの歌詞を読むと良いと思います。

 

≪以下引用≫ 著作権法の第32条引用を参考に歌詞カードより引用しています。

『結局地元』
東京都王子
結局地元 結局地元 (王子!)


あいつに言われた
KOHH君音楽やってなかったらもっと最低な男になってた (Uh-huh)
うん確かに 間違いないけど 人の悪口言わない
言いたいなら勝手に言ったらいい (いいよ)
言うやつらはださい (ださすぎ)
マジでNo, no, no
結局地元の男達が本当の友達だけど No homo
東京都 王子駅にある「ロンドン」と
イギリスのロンドンの方も行ってきた (Yes)
元々 貧乏人だったけど良い調子の今
俺だけじゃなくて みんなが幸せ
そうならいい 嫌なことよりいいことを話せ
眠剤とか 飲み過ぎたら心配だよやっぱ
だらしない人とか
黒い仕事してる人がいっぱいでも結局

結局地元
海外とか行ってみても楽しいのは結局地元
結局地元
オラオラ系のあいつがやってるのは黒い仕事
結局地元
薬物とかよく見るけど落ち着くのは結局地元
結局地元
東京都 北区 王子
結局地元

臭い物に蓋を閉めて ださい奴が多い
嫌いな物嫌いだっていつも言いたい
何処の誰がどうとか あいつクソでどうとか
知りたくないってかどうでもいい事ばっか (Shut up!)
王子、王子、王子が1番
適当に生きてるってやっぱ楽しいな
ガキの頃溜まってたZYX 飛鳥山
やってる事はガキの頃とあんま変わんねーな ア”ッ!
カセットテープ流してキックプッシュ
ダチとニケツしてた原付 先輩は飛び過ぎて死んだ (R.I.P.)
悲しい事ばっか
そんな訳も無ぇじゃん
残ってる仲間王子やっぱり最高じゃん
隅田川眺めてずっと考えてた
この街を俺達がかっけー街にすんだ (王子!)
まだまだやりたい事ばっかだから邪魔すんな
ゼロから作る地元が最強 Holla! Mudafucka!

良いやつとか ヤなやつ
でも真面目に働く (Work!)
普段は見えないけど刺青だらけの体
子供がいたり
いつの間にかみんな大人みたいになったけど何も変わっちゃいない(同じ)
俺たちそんなに育ちは良くない 多分頭わりい
だから何? ここに生まれたのが鼻高い

結局地元
海外とか行ってみても楽しいのは結局地元
結局地元
オラオラ系のあいつがやってるのは黒い仕事
結局地元
薬物とかよく見るけど落ち着くのは結局地元
結局地元
東京都 北区 王子
結局地元

 

 

そして本曲です。

心臓の鼓動音のような音で曲が始まります。

私は日本のsionや長淵剛のような歌詞が特に響くアーチストの曲を彷彿させるサウンドだと感じました。

今の宇多田ヒカルならではの新境地といえる歌と歌詞だと思います。

人生そのものがテーマでとても“痛み”を感じる詩だと思います。

(宇多田さんが)苦しみながらこの曲が出来た時に真っ先にKOHHさんと共演したいと思ったのではないでしょうか?

聞く方も辛くなる歌詞ですがだからこそ心に響く曲です。

 

忘却(feat KOHH)

好きな人はいないもう
天国か地獄
誰にも見えないところ
3歳の記憶
23年前のいい思い出も
思い出せないけど
忘れられないこと
汚ないものでも 美しく見える
懐かしい声 俺から離れ 誰かのとこへ
記憶なんてゴミ箱へ捨てる
ガソリンかけて 燃やしちゃえ
喪服に着替え お迎えがくるまで
生きてんのは死ぬ為
そんで産まれてくる それだけ
お墓ん中へ 行ければ幸せ
眠る棺桶 刺青だらけ この冷たい手
みんなが泣いてる そんなの最低
そんなの最低
そんなの最低
全部忘れたらいい
過去にすがるなんてださい
もういらない

熱い唇 冷たい手
言葉なんか忘れさせて
強いお酒にこわい夢
目を閉じたまま踊らせて

明るい場所へ続く道が
明るいとは限らないんだ
出口はどこだ 入り口ばっか
深い森を走った

足がちぎれても
義足でも
どこまでも
走れメロス
口閉じてるけど
開ける目を
強い酒と吐いたゲロ
二度と戻らない
出来ればもう一回
飲んだ唾を吐きたい
男にも二言あり
大好きだから嫌い
会えるんなら会いたい
幸せなのに辛い
俺たちは欲張り
またないものねだり
何もないお願い

熱い唇 冷たい手
言葉なんか忘れさせて
硬いジーンズ 優しい目
懐かしい名前で呼んで

広い世界に未知なるステージ
バンは嫌い 邪魔なだけ
強いお酒にこわい夢
いつか死ぬ時 手ぶらがbest